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手鑑「藻塩草」

不明8-17th Century

京都国立博物館

京都国立博物館
京都市, 日本

室町時代の終わりごろから古の人たちの名筆=古筆(こひつ)を切断して鑑賞するという風潮が盛んになると、それを一定の基準のもと台紙に貼り付けるということが行われるようになった。こうして出現したのが手鑑である。
 「藻塩草」は、「見ぬ世の友」(出光美術館)・「翰墨場(かんぼくじょう)」(MOA美術館)とともに国宝三大手鑑のひとつとして知られ、江戸時代を通じて古筆鑑定の中心にあった古筆家(こひつけ)の鑑定台帳として伝えられた。奈良時代から室町時代の古筆切242葉を収め、高野切(こうやぎれ)や法輪寺切といった平安時代の代表的な古筆をはじめ、南院切(なんいんぎれ)や四辻切といった珍しいもの、あるいは室町切のように類品がないものも所収されており、資料的価値がきわめてたかい。
 一般的な手鑑とは異なり、それぞれの切には極札が付されておらず、代わりに古筆了伴(りょうはん)(1790~1853)による目録2冊がべつに添えられている。このことから、鑑定をなりわいとした古筆家において、鑑識眼をやしなうための練習用手鑑としての意味もあったと思われる。

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