1986年東京藝術大学大学院美術研究科修了。発光ダイオードによる作品で高い評価を受け、88年のハラ・アニュアル、当館の企画展「動きの表現」などに出品。89年ポンピドゥー・センターの「大地の魔術師」展や、99年のヴェネツィア・ビエンナーレなど、世界各地の展覧会に参加している。
大学院在学中に、画廊内に配置したテレビやコピー機など、廃品の機械が動き続ける作品を発表していた宮島達男は、1987年から数字が点滅するデジタル・カウンターを用い始めました。円環や直線など、さまざまに配置された多くのカウンターは、それぞれ異なった速度で変化することで、時間の流れが無数に存在することを示しています。実際に使用されているロッカー・ルームに設置されたこの作品は、公募した150人の埼玉県民が、デジタル・カウンターをそれぞれ自分の好きな速度に設定したもので、裏面には設定した人のサインが記されています。現代社会の象徴ともいえるコイン・ロッカーの中で、150人の異なる生命の時間が永遠に時を刻み続けます。