玉座に座る国王は指揮棒を握ると同時に、ミネルヴァ(王の知恵を象徴する存在が、土壇場になって正義の女神のアレゴリーに取って代わっています)が執拗に追い回すハルピュイアを指しています。ハルピュイアが象徴するのは「信奉者」、すなわち間接税徴収の見返りとして、国家へ多額の早期納金を行う資本家です。民衆には忌み嫌われ、法廷では定期的に釈明する必要が生じました。ルイ14世の左手に握られた王室金庫の黄金の鍵は忠誠の寓意に差し出されているのに対し、彼女は王に会計簿を見せています。このアレゴリーは恐らく、財政総監としてのコルベールを暗示しているのでしょう。フランスのアレゴリーは国王の前で膝をつき、懇願しています。