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温泉寺縁起

不明15th Century

京都国立博物館

京都国立博物館
京都市, 日本

清少納言『枕草紙』にもその名が見え古来名湯として名高い摂津・有馬温泉(兵庫県神戸市北区)にある温泉寺の創建の縁起と霊験を描いたもの。最下段に行基が同寺を創建した伝説を、その上部には清荒神(きよしこうじん)清澄寺の僧であった尊恵(そんえ)が、閻魔王宮で法華経を講読したという冥途蘇生譚(めいどそせいたん)などを、右下を起点に千鳥状に上部へと順に描いている。本図は15世紀前半に制作されたと見られ、明快な色彩で生き生きと人物を描写している。なお、15世紀の諸記録から、温泉寺では湯治客に代価を取って縁起絵を絵解きする僧がいたことが知られており、本図もそのように用いられていたと考えられている。本図は、元来はやはり有馬の温泉寺に伝来し、同寺が16世紀に衰退した際に寺外に流出したと推測されている。その後、箱書から寛保3年(1743)には滋賀・三井寺勧学院の什物であったことが判明し、宇治平等院塔頭・最勝院などを経て京都国立博物館の所蔵となった。

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