歌川豊久(うたがわとよひさ)は歌川|豊春(とよはる)の門人。美人画や役者絵を描いたが、
文化(ぶんか)年間(1804-1817) 頃に多くの組上灯篭絵(くみあげとうろう)を描いたと伝えられている。この作品はまさにその組上灯篭絵の作例である。「火消しの組上とうろう」は、もう1枚の「橋の組上とうろう」とともにセットとして組立て遊ぶものであろう。しかし、火消したちの粋な出初め式は、梯子(はしご)も含めて切り抜き張り合わせて組み立てるのがなかなか難しい。 【ID Number1993B04109】参考文献:『遊・芸の美』