講和締結を記念して、ルイ14世はオリーブの小枝をスペインに差し出します。フランシュ=コンテは散乱した武器の中央で、国王の左に膝をついています。その位置関係から、金地にブルーの単色画法で描かれた他の八角形作品よりも際立っているのが見て取れます。最長辺が回廊の軸に対して平行であって、垂直ではないためです。中央の作品を挟むオーバル同様、他よりも大きなサイズであることも際立つ要因のひとつ。そしてこの八角形と、対となる八角形(『王妃の権利を巡るスペインとの戦い、1667年』)は、ルイ14世が人間として登場する唯一の作品です。全作品に共通する構成として、中央には必ず最高権力者の存在が描かれています。