ポスター「第3回国民体育大会」

国民体育大会は、戦争により荒廃した国土と、消沈した国民の士気を、スポーツを通じて再建、高揚しようという趣旨で、昭和21(1946)年に始まった。第1回は京阪神地方で、第2回は金沢地方で開催され
た。第3回大会は、昭和23(1948)年に福岡で開催され、特に秋季大会は、福岡城跡に建設された競技
場を中心に行われた。
福岡城跡には、明治時代以降、昭和20(1945)年の敗戦まで歩兵第24連隊(＝福岡連隊)等がおかれ、陸軍関係の施設があった。敗戦による軍隊解体後の昭和22(1947)年には、この連隊跡地に市民運動広場として舞鶴公園スポーツ施設がオープンし、また、翌23(1948)年の国民体育大会の開催にあわせて陸上競技場や球技場が建設された。福岡市の戦後復興のシンボルとして、これらのスポーツ施設は、「福岡平和台総合運動場」と命名された。また、国民体育大会のサッカー場跡には、平和台球場が建設され、平成9(1997)年に閉鎖されるまで、市民に親しまれた。球場解体後は、古代の迎賓館である鴻臚館(こうろかん)跡の発掘調査がすすんでいる｡
【ID Number1997B02141】参考文献:『福岡市博物館名品図録』