ヴィヴィエがディオールのために制作したパンプス。華奢なつま先とかかとは、1950年代の典型的なスタイルである。オートクチュール・メゾンはドレスだけでなく、バッグ、靴などのアクセサリーをトータルにそろえ、隙のない贅沢な装いを提案した。
ヴィヴィエは1937年に独立し、ディオールのための靴を53年から制作した。彼の華麗な靴は、ディオールのドレスが持つ贅沢なエレガンスと共鳴するものだった。英国エリザベス女王の戴冠式の他、ウィンザー公爵夫人、エリザベス・テーラーなど名だたる女性たちがヴィヴィエの靴の虜となった。