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聖徳太子

高村光雲1911

東京藝術大学大学美術館

東京藝術大学大学美術館
台東区, 日本

光雲は岡倉天心の勧めで東京美術学校木彫科教授に就任。当校が造像を依頼された《楠公像》《西郷隆盛像》の木型制作主任もつとめた。

 この像は、当時の美術界の社交機関・国華倶楽部が主宰する上宮太子祭の本尊として光雲が制作、寄贈したもので、明治44年(1911)6月東京美術学校大講堂で催された太子祭でその開眼式が執り行われた。当時の光雲の日記から、奈良で仏像の修復に携わる教え子の菅原大三郎より、太子像の写真や寸法データ等の資料を取り寄せ、それを制作の参考にしていたこと、倶楽部の会合での造像決定から、わずか2ヶ月余りで納品を済ませたことなどがわかる。モデルとなった太子像は法隆寺聖霊院像(藤原時代)で、口を微かに開いて歯を見せるのは経の講義の様子を示す。江戸仏師の流れを汲む光雲は伝統的な木彫技術を明治に再興させたが、同時にまた「真に迫って実物に近い」西洋画の写実描法に触発され「実物写生」の研究にも力を注いだ。本作も古彫刻の名品に擬しながら、太子の顔などに迫真的な写実表現が導入されており、進取の気風に富んだ光雲の堅実な仕事ぶりをあらわしている。(執筆者:横山りえ 出典:『芸大美術館所蔵名品展』、東京藝術大学大学美術館、1999年)

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  • タイトル: 聖徳太子
  • 作成者: 高村光雲
  • 作者の生存期間: 1852/1934
  • 作者の国籍: 日本
  • 作成日: 1911
  • 実際のサイズ: 像高46.6 cm
  • タイプ: 彫刻
  • 外部リンク: 東京藝術大学大学美術館
  • 媒体/技法:
東京藝術大学大学美術館

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