1429年、三山が対立する時代を制して琉球王国の拠点となった首里城は、現在の規模よりは小さく、内郭と呼ばれる範囲に限られていました。16 世紀前期に外郭の部分を増築し、東西約400メートル、南北約200メートル、面積約4 ヘクタールの規模にまで拡大しています。その推移が分かるのは城門の形式です。瑞泉門や淑順門、美福門などの内郭の門は、城郭をつなぐように櫓と呼ばれる木造の建物が設置されています。歓会門や久慶門、継世門などの外郭の門は、アーチ状に積まれた城門の上に櫓を載せる形式となっていて、この違いは時代差を物語っているのです。
2000年、「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として世界遺産に登録されました。