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凱旋門

松岡寿1882

東京藝術大学大学美術館

東京藝術大学大学美術館
台東区, 日本

ローマのコンスタンティヌス帝凱旋門を表す本作品は、松岡寿がイタリア留学中に描いたもので、彼の代表作として知られている。

 松岡は、公務の傍らに油絵を学んだ初期の留学者と異なり、西洋画研究を目的に留学した第2期の画家の一人である。はじめ川上冬崖に学び、明治9年(1876)工部美術学校創設と共に同校に入学、フォンタネージの指導を受ける。明治13年ローマに渡ってチェーザレ・マッカリ (Cesare Maccari, 1840-1919) に師事し、同16年王立ローマ美術学校に入学、20年に卒業する。本作はその間、王立ローマ美術学校附属自由学校に学んでいた頃に制作されたものである。ローマ市郊外の方角から凱旋門を捉え、中央の開口部からは隣接するコロッセウムがかすかに望まれる。全体を軽やかな筆致で描いており、門の支柱の部分には塗り残しも認められるが、近年発見された同構図の作品(『松岡壽展』図録、1989、カタログ第56番)と比較して完成度は高いとされる。明治29年11月19日に西洋画の第2次購入作品として長尾建吉より購入された。(執筆者:川口雅子 出典:『芸大美術館所蔵名品展』、東京藝術大学大学美術館、1999年)

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