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近代日本画の先駆者で、戦前の京都画壇を代表する大家である。77歳の喜寿を迎えた栖鳳が、お祝いのお返しに配ったものとされる。扇面に描かれている鯣(するめ)は、「寿留米」と書いて不老長寿を願う祝儀に使われる縁起もの。添えられている句は「鯣にも似てや素袍(すおう)の喜寿春着」とあり、素袍(江戸時代の礼服)を着た自身の姿が鯣に似ている、とユーモアたっぷりに詠んでいる。
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