読み込んでいます

鵞鳥番の少女

ジャン=フランソワ・ミレー1866/1867

公益財団法人 東京富士美術館

公益財団法人 東京富士美術館
東京都, 日本

1849年春にパリからバルビゾン村に移り住んだミレーは、1867年のサロンに本作と同じ題名の《鵞鳥番の少女》という作品を出品した。同年に友人のサンスィエに宛てた手紙で彼は、この出品作について「私は鵞鳥の鳴声が画面一杯に響き渡るように描きたい。ああ、生命よ!みんな一緒の生命よ!」と記している。
本作は友人サンスィエの旧蔵品で、前出のサロン出品作と同時期に同じ場所で描かれたものらしく、「鵞鳥の番をする少女」をテーマにしたシリーズの中核をなす作品。下描きの線が透けるほど油絵具を薄く塗り、まるで水彩画のような効果で夏の日ざしに照らされた水辺の雰囲気をよく表している。
この鵞鳥番の少女というテーマは、大人の労働を描いたミレーの宗教的ともいえる作品群とは趣きを異にし、純粋に牧歌的な世界を表している。農民生活と自然環境の調和を見事に描いた本作は、円熟したミレー晩年の傑作である。

一部のみ表示もっと見る
公益財団法人 東京富士美術館

アプリをインストール

美術館を探索し、Art Transfer、Pocket Gallery、Art Selfie などで芸術作品をお楽しみいただけます

ホーム
発見
プレイ
現在地周辺
お気に入り