ヴェルサイユ条約の署名事務所の3Dモデル。
パープルハートが張られたこのフラットデスクには、それぞれの角に据えられた女性の胸像「エスパニヨレット」4体を中心とした非常に豊かなゴールドブロンズの装飾が施されています。頭には大きな羽根飾りがあしらわれた小さな帽子。両サイドにはバッカスのマスク。アンドレ=シャルル・ブール(1642~1732年)とともに18世紀初頭のパリで最も重要な高級家具職人であったシャルル・クルセン作と見なされているこのデスクは、ルイ14世の古典様式とルイ15世のロカイユ様式の橋渡しとなるレジェンス様式の一例です。アンドレ=シャルル・ブールが1715年頃にこのタイプのフラットデスクを制作し、18世紀全体を通して大成功を収めます。このデスクは1744年、ヴェルサイユ宮殿内ルイ15世のアパルトマンにあったものと思われます。19世紀にはチュイルリーやコンピエーニュでその存在が確認されています。1919年6月28日、鏡の間の中央で第一次世界大戦終結の平和条約が調印されたのは、このデスクの上でした。