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若狭国鎮守神人絵系図

不明13th Century

京都国立博物館

京都国立博物館
京都市, 日本

若狭国一宮の祭神である若狭彦大明神、二の宮の若狭姫大明神が遠敷郡西郷(おにゅうぐんさいごう)の霊河の源にある白岩の上に降臨し、これを社務笠氏の祖先である節文(たかふみ)が迎えて社殿を建立する創立譚と、笠氏歴代の肖像を描く、特異な構成の絵巻。
 現状では詞書はなく、画中に適宜説明の墨書がある。絵も冒頭の若狭彦神降臨部分が失われているとみられるが、鎮座の適地を選ぶために、雲上の白馬に跨がり、節文を従えて天空を駆ける場面が遺っている。
 造営された一の宮には神前に御幣を手に畏まる節文と、節文を祀る黒童子社も添えられる。続く若狭姫神は白岩に垂迹(すいじゃく)する場面と、建立成った神殿前でやはり御幣をもつ節文を描く。
 続く絵系図は礼盤(らいばん)に坐す神としての像と上畳に坐す衣冠像が向き合う形式で描かれている。第12代景継(1205~1299)までは鎌倉時代の制作であるが、その後は近世に描き継がれており、寛政12年に没した第31代正房で終わっている。
 縁起部分と第12代までの絵は、鋭く美しい線描に清澄な淡彩を賦している。歴代の面貌を描き分ける筆力も優れており、細線を駆使した似絵の画風の継承を示す。

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