ヴァラーハ（ヴィシュヌ化身　猪）

ヴィシュヌ神が猪に化身して、大地の女神ブーミが地の底に押さえられているのを肩にすくいあげ、救済している。横に立ち並ぶ像は、女神が助かったのを喜んで駆けつけている場面であり、インドの中では有名な話である。ヴィシュヌは亀など約３０に化身して、人々を救済する神である。緊迫感漂う光景は、ダイナミックな筆致と共に、画面全体を統一された赤で描き上げ、より一層物語への臨場感を高めた迫力ある作品に仕上がっている。