県指定保護文化財。
三佛寺本堂の本尊として、堂内に秘仏として安置されてきたもので、平成16年に修理がおこなわれた。像高147.5㎝で、一木造・内刳・彫眼。本像の特徴は、頭部はやや大きめで極端ななで肩、体奥が浅く、正面下半身の衣文線はいわゆるY字型に整えられて形式化し、彫りは浅く、典型的な平安時代末期の作風を示している。当寺に多く伝来する木造蔵王権現像の制作年代と比較すると、それらよりやや遅れた平安時代後期(12世紀)の造像と考えられる。 太古からの山岳信仰の拠点である三佛寺本堂の本尊の一つとして、その文化的、歴史的価値は極めて高い。