日記帳の冒頭に記載されている注意書きには、「今日の一日」を尊び、顧みて、一日一日向上していくため、自分を反省し戒め、また楽しみながら生活の記録をするよう書かれています。生徒たちは個性豊かに日々の生活をつづっていきました。
(内容一部)
『今日の一日』それは私共の再び経験する事の出来ない尊い一日であります。一日の生命は一日の向上でなくてはなりません。此の貴重な一日が、日めくりの紙の様に、棄て去られて顧みられない事は惜しい事であります。其の日其の日の生活を省察して記録するといふ事は、ありし日の面影を永久に保存するというばかりでなくよりよき生活への修養であり、又文章上達の捷径であります。かういふ意味に於て私共は、自ら省み、自ら励み、自ら戒め、そして又自ら楽しみつゝ生活の記録をいたしませう。
(「県立広島第一高等女学校日記帳」冒頭文より)