商都・堺の富と祭り ―住吉祭礼図屏風―

作成: 堺市博物館

住吉祭は、大阪の住吉大社の神輿が、堺にある御旅所まで約7キロメートルの道のりを渡御し、夏の疫病などを祓う祭礼である。
江戸時代初期の表現様式を持つこの屏風は、商家が並ぶ堺の町で賑やかに繰り広げられる住吉祭のようすを描いている。

住吉祭礼図屏風(左隻)*堺市指定文化財(17th century (Edo period))出典: Sakai City Museum

左隻

画面左上に、住吉大社が描かれる。
住吉大社を出発した神輿渡御の行列が堺へと向かう。

住吉大社

住吉大社は、住吉三神(表筒男命・中筒男命・底筒男命)と神功皇后を祭神とする。
4棟の本殿が海にむかって建つが、この屏風ではそのうち2棟が金雲に隠されている。
海上守護、和歌・文芸、農耕などの神として信仰され、海辺に栄えた堺の人々の信仰も篤い。

現在の住吉大社本殿

住吉祭礼図屏風(左隻)*堺市指定文化財(17th century (Edo period))出典: Sakai City Museum

神輿

神輿4基が境内を出発。
先頭の神輿は、まもなく太鼓橋を渡り終えるところである。
2基目は低い門をくぐって出るのに、担ぎ手たちが苦労している。

宮司

鳥居の下を白馬に乗って通るのは、住吉大社の宮司。
金色の模様の黒袍を着て、いかめしい表情である。

馬の手綱を持つ男たち

各グループ揃いの派手な衣装に身を包む。

神官と社僧

宮司の前を馬に乗って進むのは、神宮寺の社僧2人と、住吉大社の神官2人。
神仏習合の時代の行列のようすがわかる。

猿田彦

行列の先頭は、高い鼻の面をかぶった猿田彦役の人物。

鷹匠と露天商

沿道では、露天商にむかって、住吉大社に属する鷹匠が眉をつり上げて何ごとかを注意している様子。
露天商は言い訳に四苦八苦。

住吉祭礼図屏風(右隻)*堺市指定文化財(17th century (Edo period))出典: Sakai City Museum

右隻

堺のまちが描かれる。
さまざまな扮装をした町衆が通りを練り歩き、住吉の神様を堺にお迎えする。

堺の商家

堺のまちは、西側は海に接し、残る三方は濠に囲まれていた。
この屏風には、北側の濠と木戸が描かれる。
濠の内側には、さまざまな商家が軒を連ねる。

薬屋と質屋

三角形の袋を吊しているのは薬屋。
巾着袋を大きく描いたのれんの店は質屋だろう。

糸屋

糸屋では女性が糸を組んでいる。

母衣武者(ほろむしゃ)

母衣武者の扮装した町衆たち。
矢よけの防具として使われた母衣であるが、派手な布や大きな飾りを用いて、祭り仕様になっている。

船での見物

当時の堺のまちは海に面していた。
人々が船上から行列を見物している。
浜辺の道を練り歩く行列の中には、南蛮人の扮装した町衆も。

大きな商家

大きな商家が集まった辻。
扇紋ののれんの商家の手前で行列は方向転換し、御旅所へとむかう。

御旅所

御旅所では、勧進相撲が行われており、見物の人々でにぎわっている。
男たちが女たちに言い寄る姿も見える。

現在の堺の御旅所(宿院頓宮)

提供: ストーリー

堺市博物館https://www.city.sakai.lg.jp/yoyakuanai/bunrui/bunka/hakubutukan/hakubutsukan.html

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