京都「市」には海はありませんが、京都「府」は、日本海に面しています。とはいえ、京都市内に生まれた栖鳳にとって、海は必ずしも親しい場所ではありませんでした。しかし、それだけに広大な大海原は鮮やかな印象と共にあったらしく、しばしば題材に選んでいます。群青で海を、金泥で朝霧を輝かせる光を描き、その二つが清らかに和合した、凪いだ穏やかな大海原を人や荷物を載せた舟が行きかう、瑞気に満ちた世界が表現されています。
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