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銘の出典は、『舟中夜起』蘇軾。手捏ねという樂茶碗の基本的な造形要素を強く打ち出す手法を用いている。全体に薄造りの沓形茶碗で、口辺は波状に起伏をつけている。総体に黄土を化粧掛けし、口縁部から体部にかけて対極に掛けた一筋の黒釉の艶やかさが、印象的な景色を成している。まるで人間が自分の影と戯れ遊んでいるかのようである。削り出し高台内部に当代の樂印を捺している。「夜の航海」シリーズの1点。
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