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焼貫黒樂茶碗 朝初発

樂吉左衞門2002

佐川美術館

佐川美術館
守山市, 日本

銘の出典は、『初發嘉州』蘇軾。手捏ねと箆削りという樂茶碗の基本的な造形要素を強く打ち出す手法を用いている。全体に薄作りの沓形茶碗で、篦によって口縁を大胆に切り取っている。何種類も重ね合わせた釉薬による加飾は表情豊かで、さらに先端の細いもので凹凸模様を施している。全体的にデザインとしてのバランスが熟慮されている。見込みと飲み口にあたる部分には黒釉がよく溶けていて強い光沢を放つ。小さめの削り出し高台内部に当代の樂印を捺している。「昼の航海」シリーズの1点。

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