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銘の出典は、自作詩『涔雲に浮かんで』の一節より。全詩を数行ずつ三篇に分け、三碗の茶碗に付けている。本作は「黒銅の雲は 陰気を胎んでゆるり降下する ゆらなびく雲旗をおしたて」をあてている。手捏ねと箆削りという、樂茶碗の基本的な造形要素を強く打ち出す手法を用いている。ランダムに掛けている備長炭の灰釉を基調に、口縁付近は光沢感のある黒釉で覆っていて、それはまるで曇り空に立ち込める黒胴の雲のようである。加えて、胴から高台にかけては緑釉、銅釉を用いて多彩で印象的な釉景色を生み出している。
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