焼貫黒樂茶碗　飛空作雨聲

銘の出典は、唐詩選『題山中流泉』儲光義。「空を飛びて雨声を作す」。鋭い縦箆による激しく歪んだ造形。口縁のコバルト釉は天空を想わせ、高台に向かって描かれた黒釉は深淵へと流れ落ちる雨のようである。