山鹿清華は京都出身。染織家。西陣織図案家の西田竹雪や日本画家の河辺華挙に師事したのち、京都図案界の第一人者神坂雪佳の門下となる。1925年に「パリ万国装飾美術工芸博覧会」でグランプリを受賞。帝展に工芸部が新設された1927年、全国から応募された工芸品約2000点のなかから特選となった。日本の伝統的な染織ばかりでなく、エジプト、ペルー、ヨーロッパなど世界各地の沢山の染織遺品の蒐集と研究を通じて、その技法を習得しながら、新しいデザイン感覚を取り入れ、手織錦と称された独創的技法を編み出した。1952年日本藝術院賞受賞、57年に同院会員となる。1969年に文化功労者となり、1974年勲二等瑞宝章を受章。
川辺に咲いたトサカケイトウであろうか、川の流れの緑みの青と鶏頭の黄みの橙の同一トーン配色を使ったグラデーションのある色合わせが、きものの地色を想定したと思われる背景の黒やグレーによく映えている。
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