煮干しとは、文字通り、煮て干した小魚です。最も一般的なのはカタクチイワシですが、 マイワシなどその他の小魚が使われることもあります。日本料理のだしの材料として多く使われます。苦みや雑味が出るため、頭と腹わたは取り除いて使用します。なお、イノシン酸は、生の魚では時間の経過とともに減少してしまいますが、煮干しは製造の際に原料の生魚を一度煮ることでイノシン酸の分解酵素の働きを止めるため、イノシン酸が多く残ります。また煮た魚を干すことで水分が減り、うま味成分も濃縮されます。味噌にはグルタミン酸が含まれていますから、イノシン酸を含む煮干しのだしを味噌汁に使うと、うま味の相乗効果があらわれます。
グルタミン酸含有量(mg/100g):40〜50
イノシン酸含有量(mg/100g):350〜800