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ル・アーヴル港の船

ラウル・デュフィ1926

丸紅ギャラリー

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, 日本

デュフィはフランスの港町ル・アーヴルに生まれた。14歳で学業を中断し、コーヒーの輸入商社に勤めながら市立美術学校の夜間部に通って絵を学んだ。地元で才能を認められて、1900年に市の奨学生となり、パリに出てエコール・デ・ボザールに学ぶ。当初は印象派風の絵を描いていたが、1905年頃、マチスの影響でフォーヴィズムに傾倒したのち、セザンヌやキュービズムの感化も受けた。ひととおりの体験を済ますと、独創的で特異な芸術を探求していく。そして1926年のある日、オンフルールの埠頭で少女が走るのを眺めていて、目が動いているものの形より色を先にとらえ、しかも色の方が形よりも長い間印象に残る、ということに気がついた。この絵はその年に描かれ、彼のユニークな新理論が大胆に試みられた記念碑的な作品である。以降、デュフィは色と形を自由に使った独特な画風を習得していき、より明るく軽やかでリズミカルな作品を展開し始めた。

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