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電話もスマホもSNSもなかった時代、人々が想いを伝える手段は手紙であり、和歌でした。この作品では、薄暗がりの中、灯篭のそばによって、いかにも嬉しそうに、やや恥じらいの様子を見せながら短冊の内容を追う、年若い娘の姿が描かれています。藍と緑の地に裾模様で桐の花と葉の文様を染めと絞りで表した着物、金糸を贅沢に使って織り、「寿」の文字を散らした帯のそれぞれの質感を、丹念に筆を重ねて表現した画家の技が見事です。が、それよりも見事なのは、彼女のほほえみ。恋する娘のまなざしをご堪能ください。
美術館を探索し、Art Transfer、Pocket Gallery、Art Selfie などで芸術作品をお楽しみいただけます