大地に挑む

南北アメリカ大陸に移住した日本人は広大な大地を耕し、さまざまな農業に挑戦した。彼らは野菜、果樹、コーヒー、綿花、大豆、米、花卉などの栽培に従事し、汗水をたらす労働をいとわなかった。気候の異なるアマゾンでも熱帯農業に果敢に挑み、ジュート(黄麻)栽培やコショウ栽培にめざましい成果をあげた。しかし、安息日の日曜日にすら仕事に精を出す日本人にたいし、北米でも南米でもしばしば非難の声もあがった。他方、ブラジルでは勤勉で実直な日本人は「ジャポネス・ガランチード(信頼できる日本人)」ともいわれた。