日系ブラジル人二世としてブラジル・サンパウロで生まれ育った大岩オスカール氏は、ニューヨークを拠点としながら、世界各国で作品発表を行っている国際的なアーティストです。「トラベリング・アラウンド・ザ・ワールド(ニューカントリー)」と名付けられた本作品は、大岩氏自身がJICA横浜の1階エントランスガラス面に直接手描きで制作したものです。本作品は、日本から移民船が出航した20世紀初頭の横浜港の風景からインスピレーションを受け、横浜大さん橋や赤レンガ倉庫、大さん橋から新天地に向かい出航した移民船、中南米へ向かう大海の様子などが描かれており、新たな世界へと乗り出していった日本人移住者の方々への賛辞・敬意が込められています。日本人の海外移住の歴史を伝える海外移住資料館を有するJICA横浜のために発案された作品であり、ここでしか見ることのできない作品となっています。本作品は、2階吹抜け列柱や2階エントランスの作品を含めた一連の作品群として構成されています。