Elaboration of a piece of Bonxe ceramics(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
伝統職人の手は、世代から世代へと伝わる、知恵の宝庫です。デジタル化と産業化以前に、それぞれの製品が異なっていた時代からのノウハウです。
Sancosmeiro, handmade hat(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
それは、伝統職人の仕事の結果で、数世紀に渡る知識を集める唯一無二の作品です。伝統に忠実であり続けることもあれば、新しい用途やニーズに適応する技法、仕上げ、モチーフを通じ、伝統を新しくすることもあります。
Artisan products of the brand Artesanía de Galicia(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
Artesanía de Galiciaマークは、様々な業界に特化した、700を超える工房の伝統職人の製品です。それらの多くは、他の時代の巡礼者の需要を満たしていたため、または、巡礼の伝統がある場所に工房があったため、サンティアゴ巡礼の道と密接に関連しています。
Tenda Fina, elaboration of traditional bread figures(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
以下では、10の伝統工芸品をご紹介します。この継承された知恵を少しご覧ください。
Laia Zapateiros(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
革は、バックパックや履物など、巡礼者の衣服の重要な位置を占めていました。ショセ・ラモン・ライアは、ブーツ、アンクルブーツ、靴を手作業で製造しています。ラムスキンの裏地と天然ソールと無添加カーフスキンを使用しています。それぞれの靴は、メリデの中心にある工房兼店舗で巡礼者が購入できる唯一無二の商品です。
Roe Deer Crafts(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
馬で巡礼する人にとって、革は、馬に「着せる」時の基本要素です。巡礼の伝統を持つ町アルスアには、伝統的な馬具の工房が2つあります。Hermanos Gómez y Corzo Artesanía。数世代に渡り、本物の馬の仕立て屋として働いてきました。
Celso Ferreiro's pieces(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
ガリシアとアストゥリアスの間の境界の町では、ナイフを作る長い伝統があります。この町の1つは、原始の道にある、ア・フォンサグラダです。
Celso ferreiro(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
セルソ・フェレイロはそこに工房を構えており、彼の名字が仕事を意味しています。木製の取っ手と鋼の刃から、彼の魅力的で機能的な台所用品が生まれます。彼のミニマリストなデザインは、地域の刃物の独自の様式を取り入れています。
原始の道の伝統衣装
Traditional Galician costume of Traxandaina Traxe Traditional(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
ガリシアの伝統衣装には、多種多様な形と用途があり、20世紀に入るまで、主に田舎で使用されていました。複数の工房で、この種の衣装を作り続けており、今日では、主に、伝統舞踊のグループによって使用されています。ルーゴには、地域の伝統衣装の調査、研究を専門とする工房、Traxandainaがあります。
Traxandaina Traxe Traditional(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
工房では、テレサ・アストルガノとアントン・サンフルホが織り、刺繡、縫製を行います...全工程を機械なしで行います。その結果、お祭りの日に村で使用された衣装を忠実に再現した、唯一無二の作品が生まれました。この1つに、Tesouro Aldeánと呼ばれるコートがあり、2020年に、ガリシア伝統工芸賞を受賞しました。
Bobbin lace(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
ボビンレースは、「ボビン」と呼ばれる物に糸が巻かれた台の上で作られます。ヨーロッパの名産地の1つが、フィステーラとムシアの道の目的地である、コスタ・ダ・モルテで、15世紀から存在します。19世紀後半から20世紀初頭にかけて全盛期を迎え、アメリカに大量に輸出されました。
Bobbin lace(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
ガリシアの刺繍は、今日、数百人のパリジェイラスと呼ばれる職人によって行われている、生きた伝統工芸です。モチーフを、ナプキン、シーツ、テーブルクロス、衣服、ウェディングドレスなどの様々な衣類に刺繍します… カマリーニャスやムシアのような場所では、木製のボビンがぶつかり合う音が、パリジェイラスの会話と混ざり合い、同時に、彼女たちの手は猛烈な速さで動きます。
ポルトガル海岸の道の漁網
Rederas of the Association of Redeiras Atalaia(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
糸は、衣装や刺繍だけでなく、漁網の基礎にもなります。漁網職人の仕事は、近年認識されるようになるまで、長い間無視されてきました。ほぼ全ての漁村で、数百人の女性が、漁網の製造と修理に従事しています。ア・グアルダの女性たちは、アタライア組合に集まります。
Mª Concepción Rodríguez V., from the Atalaia Redeiras Association(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
他の仕事は、産業化または機械化された仕事にとって代わられましたが、漁網製造、修理作業は今でも不可欠です。手作業で、延縄、釣り糸、甲殻類、タコ釣り用簗、定置網、大型の地引網など、漁船が使用する様々な種類の網を作り、修理します。
アロウサ海のルートにおける船大工
Ship under construction at Astilleros Catoira - Herederos de Manuel Collazo Dieste(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
伝統的に海に関連する、もう1つの職業は、船の建造です。アロウサ河口には船大工の作業場が複数あり、ガリシアは、この職業が今も健在である、ヨーロッパの最後の地域の1つとなっており、この職業は土地、その土地の人に関連しています。
Garrido Shipyards(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
現在、木材は、造船の二次的な場所を占めています。これらの船大工は、主に、水産養殖や地引網など漁業に関連する船の他に、遊覧船、海上資産を建造しています。彼らの技術は、鋼とポリエステルが優位的な時代に守るべき遺産です。
Ocampo Bell Workshop(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
500年前と同じ技術を使い、今日作られた鐘は、どのような音がするのでしょうか?その答えは、もう1つの重要な歴史的遺産を守る、オカンポ家にあります。この家族は数世代に渡り、15世紀以来、鐘を作っています。カルダス・デ・レイスにある工房は、スペインで、手作業で現在も鐘を作っている唯一の工房です。
Ocampo Bell Workshop(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
ここで行われる工程は魅力的で、灰で覆われた粘土のレンガの型から始まり、次にワックスに浸した粘土とトウの別の型、そして、泥、トウ、ワイヤーの型を使います。鋳造窯では、銅を入れ、完全に冷えるまで数日間埋めておきます。銅の良好な焼き戻し、優れた耐久性と音の大きさは、作られる精度と忍耐力によって異なります。
Tambourines of Sanín Traditional Percussion(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
適切な音色を見つけることは、弦楽器製作者の重要な仕事です。フランス人の道には、音を専門とする伝統工芸職人である2人、サリアのアルシェミルとア・ラバコジャのサニンがいます。ホセ・サニンは、伝統的な打楽器の製作で有名です。革新的なデザインの数百のタンバリンが、毎月、彼の工房から生まれます。新しい道を模索したいという彼の願望により、宝石やアクセサリーのデザインにもつながりました。
Arxemil Luthier(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
アルシェミルは、シェルマン・アリアスの工房で、摩擦弦楽器、バロック音楽および中世音楽楽器を専門としています。その中でも、トルバドゥールとジョングルールの遺産として時代を迎えたハーディ・ガーディが際立っています。その起源は、サンティアゴ巡礼の道の栄光の門に登場する、12世紀の楽器であるオルガニストルムにあります。
銀の道の仮面製造
Arte Arrebol(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
銀の道は、エントロイードと呼ばれる、ガリシアのカーニバルで伝統を楽しみ、盛り上がる村のいくつかを通ります。アルテ・アレボルのアウロラとサンティは、シンソ・デ・リミアのカーニバルの典型的な仮面である、パンタージャを何年もの間製造しています。一年に20から25くらい製造しますが、多くは、コレドイロの日曜日と呼ばれる、お祭りで最も大切な日に地域の人々が使う物で、他には、世界中の収集家のために作ります。
Pantalla, traditional mask of the Xinzo de Limia carnival, by Arte Arrebol(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
パンタージャを作るには、紙、小麦粉、水、段ボール、木、フェルト、布と約60時間の作業が必要です。製造工程は、何年にもわたって変わっておらず、デザインは伝統に忠実で、美しい帽子の星座のモチーフと細部にまで気を配る仕上げが施されています。その結果、数十年にわたってカーニバルで着用される美しい仮面ができあがります。
Ricardo Rivas working a piece of jet(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
アサバチェ(黒石)は、数世紀も渡り、コンポステーラの街とサンティアゴ巡礼の道に関係している石です。それは宗教的な画像の制作に使用され、多くの巡礼者は、この石に刻まれた作品を巡礼のお土産にしました。町の職人組合の重要性が、大聖堂を囲む広場の1つの名前に反映されており、アシベチェリアと呼ばれています。
Ricardo Rivas(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
リカルド・リバスの金細工の伝統工芸品工房は、歴史的な街コンポステーラに残っている、黒石彫刻に特化した数少ない工房の1つです。彼は50年以上、この強烈な黒色が特徴的な石で作品を作っており、2020年にガリシア伝統工芸賞を受賞しました。
Susi Gesto Ourive piece(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
サンティアゴ大聖堂を囲む、もう1つの広場は、プラテリアスの名前が付けられています。これは、宝石職人組合も、町の歴史において非常に重要であるためです。スシ・ヘストが、この世界の後継者です。銀と黒石、銅、その他の素材を組み合わせ、ガリシアの伝統的な宝石を使い、唯一無二の作品を作り出しています。
Craftsman making a piece of basketry(2021)出典: Fundación Pública Artesanía de Galicia
かご細工、ねじ、石細工、フラワーアレンジメント、グラフィックアート、蝋細工、花火、修復、吹きガラス、パンくずでフィギュアを作る人...非常に幅広い、工芸職人達がいます。ガリシアの文化遺産の本質的な部分は、伝統工芸を生かし続ける職人の手から手へと渡っています。