ガリシアのフランス人の道

最も歴史的な伝統がある、有名な巡礼にご参加ください。

Pilgrims in Alto do Poio(2008)出典: Axencia Turismo de Galicia

フランス人の道は、素晴らしい巡礼のルートです。1135年には、サンティアゴ巡礼の中世のガイドであったカリクストゥス写本の「第5巻」に行程について細かく記載されています。

Road to Santiago passing through O Cebreiro(2020)Regional Government of Galicia

ピレネー山脈を越え、スペイン北部のメセタ内陸部を通過し、フランス人の道はオ・セブレイロを通り、ガリシアに入ります。155キロメートルの自然、文化、精神性の遺産が目の前に現れます。

O Cebreiro(2020)Regional Government of Galicia

オ・セブレイロ

オ・セブレイロは、使徒ヤコブが埋葬された地域の素晴らしい招待状です。標高1296メートルに位置する、この巡礼の象徴的な場所では、緑と緩やかな山々に囲まれたガリシア地方内陸部の典型的な風景の素晴らしい眺望を楽しむ事ができます。

Church of Santa María Real de O Cebreiro. Holy miracle(2020)出典: S.A. de Xestión do Plan Xacobeo

特徴的な茅葺き屋根の楕円形の家「パジョサ」の他に、サンタ・マリア・ラ・レアル教会があります。教会の内部には、12世紀の聖杯、聖盤とともに、オ・セブレイロのミラグロの遺骸が保管されています。これは、聖杯探しに関連付ける言われがあります。

Sculpture in Alto de San Roque(2020)Regional Government of Galicia

サン・ロケ高台

オ・セブレイロ村から小道が標高1270メートルのサン・ロケの高台に繋がっており、そこには、ガリシア人彫刻家ホセ・マリア・アクーニャによる巡礼者の記念碑があります。

Chapel of Padornelo. Alto do Poio(2020)出典: S.A. de Xestión do Plan Xacobeo

アルト・ド・ポイオ

この最初の行程では、ガリシアのフランス人の道で最も高い標高に到達します。標高1335メートルのアルト・ド・ポイオまで短いけれども険しい上り坂です。ここから、巡礼の道によって生まれた、様々な村を見ることができます。

Pilgrims hostel of Triacastela(2020)出典: S.A. de Xestión do Plan Xacobeo

トリアカステーラ

トリアカステーラに到着すると、町の入り口に、ガリシア州立アルベルゲの2つの建物があります。オリビオ川のほとりにある特別な飛び地にあり、広い牧草地に囲まれています。

Cairn in Triacastela(2020)出典: S.A. de Xestión do Plan Xacobeo

トリアカステーラの出口にある標識が、サリアの方向に巡礼を続けるための2つのオプションを示しています。短いサン・シルの道、または、壮大なベネディクト会修道院を通過するサモスの道です。

Popular architecture on the Camino de Santiago(2020)出典: S.A. de Xestión do Plan Xacobeo

サン・クリストボ・ド・レアル

サモスの道を歩くと、サン・クリストボ・ド・レアルのような、巡礼の道の典型的な建造物のある村を通ります。ガリシア地方の巡礼の道で最も人気のある建築物がある村の1つですが、現在、建物の中には最適な保存状態にない物もあります。

Monastery of San Xulián de Samos(6th Century - 18th Century)Regional Government of Galicia

サモス

サモスの主役は、6世紀にまでさかのぼる壮大なサン・フリアン修道院です。ここは、巡礼の推進者であったアルフォンソ2世が教育を受けた場所で、その領土で聖ヤコブの墓が発見されました。この修道院には、18世紀のスペイン最大の修道院の回廊の1つなどの宝物があります。現在でも巡礼者の宿泊施設として使われています。

Chapel of San Salvador de Samos or del Ciprés(9th-10th Centuries)Regional Government of Galicia

シプレス礼拝堂

修道院の施設から数メートルのところに、サルバドール礼拝堂があります。シプレス礼拝堂とも呼ばれており、これは、10世紀のモサラベ建築のこの小さな宝石が、ガリシア独特の桧の木(スペイン語でシプレス)の下にあるからです。

桧は高さ25メートルまで成長します。

Cloister of the Convent of A Madalena(12th Century)Regional Government of Galicia

サリア

サリアは、ポンフェラーダとコンポステーラの間にある主要な村です。この町は、君主アルフォンソ9世により設立され、彼は、偶然にもサンティアゴ・デ・コンポステーラに向かう途中で、1230年にここで亡くなりました。サンティアゴまでの最後の100kmを達成することを目的として、ここで巡礼を開始する巡礼者は、ラ・マグダレナのメルセド騎士団修道院で巡礼手帳を受け取る事ができます。

Get rough(2020)出典: S.A. de Xestión do Plan Xacobeo

セレイロ川にかかる橋

サリアからは非常に心地よい行程が始まり、魅力的な田園風景が広がります。セレイロ川にかかるこの橋は、中世の3本のアーチを保存しています。花崗岩の切石でできているアーチを除いて、スレートの断片で建設されました。

Pass in O Peruscallo(2020)出典: S.A. de Xestión do Plan Xacobeo

"パサル"と呼ばれる冬の道

巡礼の道には、これらの冬の「パサル」などの民族的遺産が豊富にあります。これは、小さな小川や川に一列に並べられ、徒歩で渡ることができる石です。

この行程では、豊富な水流の場所がいくつかあり、巡礼者が撮った写真のおかげで、20世紀の終わり以来、サンティアゴ巡礼の道の最も代表的なイメージの1つになっています。

Section of the Camino arriving at Portomarín(2020)出典: S.A. de Xestión do Plan Xacobeo

古代の道路、農地、乾いた石の壁は、石に接着材を使っていないため、数世紀に渡る人間の行動により田園風景を形作っています。

Church-fortress of San Nicolás(12th and 13th Centuries)Regional Government of Galicia

ポルトマリン

次は、ミーニョ川のほとりにあるポルトマリンです。1960年代に完全に再建されました。古い中世の村は、ベレサール貯水池の水面下にあり、流れが少ない時にその姿が見えます。

Church-fortress of San Nicolás(12th and 13th Centuries)Regional Government of Galicia

ポルトマリンの中央広場に、以前、サン・ファン・デ・マルタとして知られていた、独特のサン・ニコラス教会があります。この修道会の病院騎士団により建設された要塞教会です。ミニョ貯水池が氾濫するのを避けるために、一つずつ石を移動しなければなりませんでした。

Church-fortress of San Nicolás(12th and 13th Centuries)Regional Government of Galicia

正門には、黙示録の24人の長老の画像が再現されており、コンポステーラ大聖堂の栄光の門の影響が見られます。

Church of Santa María do Leboreiro(14th Century)Regional Government of Galicia

サンタ・マリア・デ・レボレイロ

パラス・デ・レイの次に、サンタ・マリア・デ・レボレイロの村に到着します。ここには、「カバセイロ」または「カバソ」と言われる物があります。これは、穀物を保管するために使用される穀倉の一種で、のロマネスク様式のサンタ・マリア教会の隣にあります。

Church of Santa María do Leboreiro(14th Century)Regional Government of Galicia

寺院では、ファサードのティンパヌムが際立っており、内部には、16世紀の壁画が描かれています。教会と「カバソ」と共に、少なくとも1164年から存在していた、ガリシア最古の巡礼者用病院の1つの遺跡も保存されています。

Bridge over the river Furelos(2020)出典: S.A. de Xestión do Plan Xacobeo

フレロス

メリデに到着する前に、フレロスの美しい村を通ります。中世の橋は、町の構造全体を生成する要素で、カリクストゥス写本に記述されており、フランス人の道の道路建築の宝石の1つです。

Church of Santa María de Melide(12th Century)Regional Government of Galicia

メリデ

巡礼する数千人もの人々が通る行程の最後は、ティエラ・デ・メリデの首都で、ガリシア最古の十字架であると考えられているものが保存されています。その貴重な建築物の遺産の中でも、サンタ・マリア教会は際立っていて、アルスーア方向の町の出口の小さな村にあります。

Pilgrims hostel in Ribadiso(2020)出典: S.A. de Xestión do Plan Xacobeo

リバディソ

アルスーアに到着する少し前に、イソ川にかかる中世の橋の横の古い巡礼者用病院、リバディソを通り過ぎます。フランス人の道にあった巡礼者向けの病院としては、最後の歴史的建造物でした。1993年の聖年に公共アルベルゲとして営業が再開されました。

Arzúa-Pedrouzo section of the Camino de Santiago(2020)出典: S.A. de Xestión do Plan Xacobeo

アルスーアとオ・ピノ

フランス人の道は、現在、アルスーアとオ・ピノを通ります。建築物の他に、この行程は、21世紀の巡礼の道のアイコンとなった、森や緑の牧草地が溢れる風景が際立っています。

Pilgrim´s monument(1993)Regional Government of Galicia

モンテ・ド・ゴソ

コンポステーラから5 kmの場所で、巡礼の道はモンテ・ド・ゴソに到着します。巡礼者は、この場所に到着すると、初めて、大聖堂の塔、サンティアゴの街の景色を楽しむ事が出来たのです。そこには、現在、彫刻家アクーニャによる巡礼者の記念碑があります。

Rúa de San Pedro in Santiago de Compostela(2021)Regional Government of Galicia

サンティアゴ・デ・コンポステーラ

狭いルア・デ・サン・ペドロ通りは、サンティアゴの旧市街への巡礼の道の入り口です。この通りのほぼ全ての家屋にベランダがあります。最古のものは、ドアのまぐさに帆立貝、十字架、松の木などのレリーフがあり、それは、それぞれの家の所有者が、町のどの機関に所属していたかを示しています。

Porta do Camiño, en Santiago de Compostela(2021)出典: Axencia Turismo de Galicia

この通りの終わりには、町の城壁への古い入り口の1つであるポルタ・ド・カミニョがあります。フランス人の道から到着した巡礼者は、この入り口を通り、昔と同じようにコンポステーラにアクセスします。

Cathedral of Santiago of Compostela(1075)Regional Government of Galicia

巡礼は、サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂に到着した時に終わります。カリクストゥス写本の行程の中世の巡礼者の足跡をたどり、歴史に満ちた、今を反映する道での数キロに及ぶ、忘れられない経験が終わります。

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