Portrait of Tadao Ando(Photo Kazumi Kurigami)安藤忠雄建築研究所
1941年に大阪で生まれた安藤忠雄は世界を代表する建築家の一人とされている。彼を知るための5つのことを紹介。
ボクサー時代の18歳の安藤忠雄(1958) - 作者: 安藤 忠雄出典: Tadao Ando Architect & Associates
1:17歳、プロボクサーとしてデビュー
ボクサーとしての経験は、自らをストイックに追い込みつつ、静かに燃え続ける闘争心を育て、その後の建築家としての安藤に大きな力を与えた。
和美術館(2020) - 作者: 安藤 忠雄出典: Tadao Ando Architect & Associates
2:コンクリート、幾何学的構成、光
寡黙なコンクリートの表情、単純な幾何学的構成、光によって取り込まれる自然。これらは「永遠性」を主題に、躍動する自然を映し出すための無地のキャンパスのような空間を指向する、安藤の建築の多くに見られる特徴である。
六甲の集合住宅 Ⅰ(1983) - 作者: 安藤 忠雄出典: Tadao Ando Architect & Associates
水の教会(1988) - 作者: 安藤 忠雄出典: Tadao Ando Architect & Associates
3:環境との共生
規模も環境も様々な建築を多く手がけてきた安藤忠雄。なかでも教会や寺院などの祈りの空間は、近代建築が発展させた幾何学的な空間構成を継承しつつ、自然といかに共生するかという安藤の目指す建築観が強く反映されている。
真言宗本福寺水御堂(1989) - 作者: 安藤 忠雄出典: Tadao Ando Architect & Associates
地中美術館(2004) - 作者: 安藤 忠雄出典: Tadao Ando Architect & Associates
4:世界中の美術館や文化施設を手掛ける
安藤忠雄は世界中で様々な規模の美術館や劇場などの文化施設を手がけている。直島では、地中に埋まる美術館「地中美術館」など多くの建築を設計。
ブルス・ドゥ・コメルス/ピノー・コレクション(2021) - 作者: 安藤 忠雄出典: Tadao Ando Architect & Associates
Bourse de Commerce / Pinault Collection
19世紀に描かれた装飾的な天井画と、寡黙な表情を見せる安藤によるコンクリートの壁。「過去から現代、未来へと時をつなぐ建築」。
フォートワース現代美術館(2002) - 作者: 安藤 忠雄出典: Tadao Ando Architect & Associates
フォートワース美術館
シンプルな直方体ボリュームが連続する現代美術館の姿からは、端正な幾何学を巧みに組み合わせることで豊かな空間を実現するという安藤建築の特性がよく現れているだけでなく、隣接するキンベル美術館との対話が感じられる。
桜の会・平成の通り抜け(2004) - 作者: 安藤 忠雄出典: Tadao Ando Architect & Associates
5:建築を超えての活動
安藤は次世代のための社会活動も積極的に行なっている。2004年に始動した「桜の会・平成の通り抜け」プロジェクトは最終的に3,000本もの桜が新たに植樹された。